「この資料、AIで書きました?」と聞かれて気まずい思いをした——そんな話をよく聞くようになりました。実際、AI生成とおぼしきコンテンツを見抜く人は多く、商談の場でそう思われた時点で中身を読んでもらえなくなる、という指摘も出ています。
ただ、「AIっぽい」は感覚的な評価に見えて、その正体はかなり具体的です。読んだ人が引っかかっているのは、だいたい次の5つです。
- 冗長な言い回し — 「することができます」「という点において」「させていただきます」
- 定型語彙 — 「さまざまな」「新たな可能性」「と言っても過言ではありません」「いかがでしたでしょうか」
- 同じ語尾の連続 — 「〜ます。」が3文、4文と続く
- 文の長さが揃いすぎている — どの文も30字前後で、起伏がない
- 具体的な数字・固有名詞が無い — 実際に見た人しか書けない情報が出てこない
どこがそう見えるのかを、箇所ごとに出す
AIっぽさチェッカーは、文章を貼り付けると、上の観点でひっかかる箇所を指摘するツールです。冗長・AI頻出語・語尾の連続・リズム・定型構成・記号・ぼかし表現の7分類で、該当箇所に色を付け、なぜそう見えるのかとどう直せるかを1件ずつ表示します。
機械的に短くできるものには置き換え案が付きます。「することができます」→「できます」、「することが可能です」→「できます」、「まず最初に」→「まず」、「非常に」→(削除)といった具合です。ボタンひとつで全部当てた文章を作れますが、意味が変わっていないかは必ず目で確認してください(日本語の言い換えは文脈で正解が変わるため、機械的に安全なものだけを候補にしています)。
文末の分布もグラフで出します。「〜ます」が11文中6文、といった偏りが見えると、どこを体言止めや短い文に変えるべきかが分かります。
AI検出ツールとは目的が違います
世の中の「AI検出」サービスは、統計モデルでAIが書いたかどうかを当てようとします。これは原理的に難しく、人間が書いた文章を誤ってAI判定することも珍しくありません。
このツールは判定を目的にしていません。人が書いた文章でも、同じ癖があれば点数は上がります。点数そのものより、指摘された箇所を見て直すための道具です。逆に、点数が0点でも中身が薄ければ意味はありません。
いちばん効くのは「数字と固有名詞」
いろいろ直してみて、結局いちばん効くのはこれです。生成文がのっぺり見える最大の理由は、実際に体験した人しか書けない情報が無いことだからです。
- 「多くの企業が導入しています」→「同業3社に聞いたところ、2社が今期から入れていました」
- 「大幅に効率化されます」→「毎週金曜の2時間の集計作業が、15分になりました」
- 「さまざまなツールがあります」→「弊社ではNotionとSlackの2つで足りています」
このチェッカーは、文章中の数字の少なさも指摘します。指摘されたら、まず数字をひとつ入れられないか探してみてください。それだけで印象が変わります。
透かしの除去はしません
一部の生成AIは、出力に見えない目印(透かし)を埋め込んでいます。これを消すツールも出回っていますが、このツールには入れていません。AIが書いたものを人が書いたものに偽装する用途に使われるためです。
このツールの目的は、隠すことではなく、自分で手を入れて読みやすくすることです。
文章はどこにも送られません
診断はすべてブラウザの中で行われます。社外に出せない提案書や、公開前の原稿でも、そのまま貼り付けて構いません(利用状況の計測として送っているのは、点数と指摘件数という数値だけで、文章そのものは一切送信していません)。
制限
- 日本語の文章が対象です
- 辞書ではなくパターンで見ているため、文脈上その言い回しが適切な場合も指摘に出ます。法律文・仕様書など、硬さが必要な文章では指摘が多く出がちです
- 置き換え案は機械的に安全な範囲に限っています。語彙の選び方・構成・具体性の指摘は、自動では直せません